宮の沢駅からすぐの場所、幹線道路から一本入った場所にあるその赤いトタン屋根の一軒家カフェは、今日もポジティブな空気に満たされていた。
薪ストーブのはぜる音とやかんから立ち上る湯気。空間に漂うじんわりとしたやさしい暖かさにほっと肩の力がゆるむ。ランチをとっているスーツの男性や話に夢中になっている女性たち、2階からは子どもたちの賑やかな笑い声が漏れてくる。それぞれが自分だけのひとときを楽しんでいる。お店を営む永井さんご夫妻は、ともに異業種から脱サラをして'23年10月にこのお店をオープンさせた。
もとは夫の等さんがコーヒー豆の焙煎のワークショップに参加したことがきっかけだというから、人生とは本当に何が起こるかわからないもの。お子さんが自分の夢を見つけ、クリエイティブな仕事に就いたこともよい刺激となり、
「もともと技術職でもあるから仕事に復帰したくなったらまた考えればいいし、自分たち夫婦も第二の人生に何か新しいことを始めたくなった」のだそうだ。物件をあれこれ探し、一度は決まりかけた場所が頓挫してしまうなど紆余曲折もあったそう。
転機となったのは、以前ここでお店を営んでいた「ミサキコー
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